君色ボイス

誠司くんの家はシンプルで、いかにも男の人の家って感じだった。

「そこらへんに座ってて。」

「うん。」

緊張するなぁ。それにしても誠司くん、カッコイイ。昔以上に素敵になってる。

「はい、お茶。」

「ありがとう。」

「……」

「……」

沈黙は嫌だけど、何て声を掛ければ…

「和沙。」

「は、はいぃ。」

「変な声…」

ヤバイ、ダサすぎるよー!!急に声掛けないで欲しい…

「和沙はさ、あっちで彼氏とかいたの?」

「え…ううん。今まで人と付き合ったことない。それに、好きだって思えたのは誠司くんだけだし。」

って私、なんか凄いこと言っちゃってない!?

「そ、そういう誠司くんは?彼女の1人や2人いたでしょ?」