君色ボイス

「誠司、今の電話、安藤から?」

「ああ、でも、あいつの様子、変だった。あいつ…」

今は学校。華からの電話に出たら、華ではなく和沙が話していた。信じられなかった。久々に聞いた和沙の声は何か、意思を持っている感じがした。その意味を知ったのは、ほんの10分後だった。