私は、雅の方を見ると それを合図にして 二人で男に殴りかかった。 「ぐぉっ!」 バキッ えげつない音が聞こえた。 まぁ、私がやったんだけどね。 骨、折れちゃったかな? 「だから、印象に残らないんだよ。もっと、強ければちょっとくらい覚えてられるけどさ。」 雅もうんうんと隣で頷く。 「じゃねっ」 そう言うと私と雅は歩き出した。 「弱かったね」 わたしが言う。 「あんなの相手にならないよね。」 最初は弱かったというとすごいねと憧れのような目を私に向けていた雅。