偽りの翼Ⅰ 



「お母さん、お父さん…………?」


見つけたお母さんとお父さんは。


血だらけで、横たわっていた。


「お母さんっ!しっかりしてよ!!
 お父さんっ!また連れてってくれるんで しょ??」


混乱した私はそれくらいしか言えなくて。


「……どうして、こんなことに?」


ぼそっと呟いた私の耳に届いたのは。


「誰か、誰かいますか?!」



「人が、います!!」


「意識はあるか!?」


「一人はあるようです!」


救急隊員の声だった。


「今助けます!」


…私に言っているの?


私は、大丈夫だから…


お母さんとお父さんを助けてよ。


「お嬢さん!手を伸ばして!」


言われるがまま手を伸ばすと、強い力で引っ張り出され、外に出た。


「大丈夫!?怪我はかすり傷程度ね。」


私はいいから…。お母さんとお父さんを助けてよ!たくさん血が出てたんだよ?


「中の二人に意識はありません!」