「あー、なんなんだよ…。」 俺には、小さい頃の記憶がない。 "記憶喪失" 俺がそんなのになっているなんて 嘘だ、しか言えなかった。 母さんは俺の記憶喪失の原因を知っているが、 絶対に言えない と、教えてはくれなかった。 あなたが大人になったら、すべてを受け入れられる時が来たら教えるわ と続けて。 「透、おはよ。」 そんなとき、翔が話しかけてきた。 「おはよう」