告白してからもいつも通り授業は進められた。
まるで告白なんて無かったことのように……。

その間、あたしと先生の関係は近づくことも遠のくこともなく、そして悲しいことに少しの変化もなかった。


ただ、あたしの気持ちだけは、回を重ねる度に大きなものとなっていった。

初めての先生への告白の時のように勢いだけでは言えない位に気持ちは大きくなっていた。
 
あたしの気持ちが大きくなればなる程、先生との授業の回数は減っていった。

気がつけば授業もあと5回、4回、と少なくなっていった。

あたしにはずっと気になっていることがあった。

それは、先生にあたしが振られたときの言葉だった。
“知佳は俺の生徒でしょ!”

先生とあたしは、先生と生徒の関係なんだ。

先生はそう思っているんだと感じた。