1週間考えてもあたしの気持ちに迷いはなかった。

揺るがない先生への想いを伝えようと、あたしは先生にメールした。

〝title:村上さんへ:
会えませんか?〟

どう伝えれば良いのか分からず、昼休みにその一言だけをメールした。

先生は昼休みが終わる頃、メールを返信してくれた。
〝title:Re:
わかった。今日仕事?仕事なら知佳の職場の近くのショッピングモールで〟
 

その日は、会議が長引いてしまい仕事も忙しく、先生のことを考えている余裕はなかった。

それでも仕事が終わると、ロッカーでメイクを直した。

そんな様子をみた介護士のおばちゃんたちが
「あら、珍しい。佐藤ちゃん、今からデート?」

そう聞いてくるから首を横に振った。

「若いっていいね。じゃ、お疲れ様。」

そう言ってあたしの否定も聞いてくれず、帰って行った。


「デートか……。」

そう自分でぽつりと呟いて、メイクを続けた。