あれから1カ月ほど悩んだあたしは、シンちゃんに気持ちを伝えた。

シンちゃんのことは好きだけれど、一緒についていけないということを正直に話した。


シンちゃんは淋しそうに笑いながら、
「帰ってくるまで待っていてなんて言えない。縛り付けておくことなんて出来ないから。お互い別れて、新しい道を歩いたほうがいいのかもしれない。」

そう言って、別れを告げられた。


それから1週間後、シンちゃんは東京に行ってしまった。

これ以上、涙なんて出ないという程泣いたけれど、それでも一緒についていこうとは思わなかった。


「本当に好きで仕方なかったのなら、月にでもついて行くのかもしれないね。」

そう言った友達の言葉が、妙に心に響いていた。