「頼むから…10分でいいから…聞いてくれ…」
・・・・・・・・・・・・・・
「いいよ…10分だけね」
「あぁ…まず、コレ…」
そう言った圭也が出したのは……小さな白い箱…
何?コレ…
「開けてよ」
何が入ってるのよ…
私が箱を開けてみると、その中からは…
………………指輪…………………
「コレ…」
なんで…指輪が…
「話…10分じゃ終わらないかも…」
…………
「いいよ。好きなだけ話して?聞いてあげる」
こんなの見せられて話を聞かないほど、私はバカじゃないよ…
「…あのな?あの女の人はただの知り合いだよ」
た、ただの?…じゃ…なんで二回も一緒にお茶してたの?
「実はさぁ、あの人…デザイナーなんだ…」
で…デザイナー?
「俺…もうすぐクリスマスだからあいつにお願いしてオリジナルの指輪を作って貰ったんだよ…」
…指輪?…
「…それ…俺がデザインしたんだよ…香織のために…」
私のために?
「じゃあ…あれは…」
「香織の勘違い?一回目は考えたデザインを渡してたんたよ。…で、さっきはコレ受け取ってたんだよ………わかったか?」

