青空の下月夜に舞う 3


「“お前はそこでいい。待ってろ”」


見えているのか。
そう思いたくなる程のタイミング。


「下のもんがやられてんのに、黙って待ってろって言うのかよお前」


その言葉に返事をしたのは、さっき祐也と話していた声。

「お前いいよな。うちに来いよ」

「断る」

「おもしれえ」


ーーガツ!と。
強く何かがぶつかった音。

次に聞こえたのは、


「かはっ……!!」

ーードン!と。
何かにぶつかった音。


「人間がぶっ飛ぶ姿は何度見てもいいもんだな」


その声は。
祐也が飛んだことを意味している、と。
瞬時に判断出来た。

じゃあさっきの声は……


咄嗟に覆った自分の口。