青空の下月夜に舞う 3

慶太郎がふざけるせいで。
……おかげで、若干緊張は解れたけど。


「ほら、行くぞ」

「上履きを履くのが恐い」

「今の時代画鋲とか入ってる筈ねえから。早くしろよ、ねみぃ」


下駄箱前で、祐也が呆れた様に言い放つ。


意味が違うよ。
私はそういう事を言ってるんじゃない。

教室に向かうのが微妙に怖いだけ。



祐也のバイクの後ろに、たった五分だけ乗ったあの日から。
私の日常は少しずつ変化している。

向けられる視線は、あの時の比じゃない。


“みんな知ってる”

って。


やっぱりそういう事なんだよね。



上履きに履き替えたみんなが、「じゃあまたなー」と。
慶太郎が言って、3年の教室へ向かう。

渋々上履きに足を入れ、祐也がそれを確認。

「おら。置いてくぞ」