力が抜けて、その場に腰を落とす様にへたりこむと、 ーーバアアアアン!!!! 思いっきりドアが開く音が。 渡り廊下入り口。 「原嶋ああああああ!!!」 怒鳴り声。 私と雄大の間には人一人分の距離。 渡り廊下の入口に現れ、一気に私達と距離を詰めると、 思いっきり拳を振り上げ、雄大めがけて振り下ろした。 けれど。 予想していたのか、その腕を掴み、殴られる寸前で止められていた。 「正義のヒーロー気取りか。上原」 祐也の拳が止められ、掴んでいる雄大の手。 二人を繋いでいる部分が。 震えていた。