太ももを這う手がどんどん進む。
嫌なのに。
腰に回していた腕も、徐々に力を緩め、私のブラウスをスカートの外に引っ張り出す。
拳を握り、策はないか必死に考え、体が震え出す。
その時。
雄大の手がピタリと止まった。
「……麻衣、生理?」
雄大の言葉に、コクンと。
後ろから話す雄大の顔は見えない。
すると……
「ひゃっ……っ、」
「本当だ。嘘じゃないんだね」
中に手を入れ、引き抜いた雄大の指が赤く染まる。
私は思わず顔を反らした。
嫌だ。もう、こんなの。
泣きたくないのに、涙が溢れそうになった瞬間。
「早かった、な」
そう呟いて、雄大の腕から解放された。

