スマホが視界から消えると、太ももに再びかかった、雄大の手。
「今。確かめていいなら、この動画消してやってもいいよ?」
ーー嘘だ。
停止した頭でも、それは分かる。
もし私が今大人しくなったとしても、雄大は“携帯の動画”を消すだけだろう。
「パソコンに……あるんでしょ、う?」
「麻衣は賢いね」
絞り出すように声にした私を、嘲笑うかの様に、肯定した雄大。
だけど、それも分かっていたのか。
「次は美咲だよ……?」
どこまでも。
雄大は、私の上を行く。
大事なものが、分かっている様に。
どうして。
「今。確かめていいなら、この動画消してやってもいいよ?」
ーー嘘だ。
停止した頭でも、それは分かる。
もし私が今大人しくなったとしても、雄大は“携帯の動画”を消すだけだろう。
「パソコンに……あるんでしょ、う?」
「麻衣は賢いね」
絞り出すように声にした私を、嘲笑うかの様に、肯定した雄大。
だけど、それも分かっていたのか。
「次は美咲だよ……?」
どこまでも。
雄大は、私の上を行く。
大事なものが、分かっている様に。
どうして。

