青空の下月夜に舞う 3

スマホが視界から消えると、太ももに再びかかった、雄大の手。


「今。確かめていいなら、この動画消してやってもいいよ?」


ーー嘘だ。

停止した頭でも、それは分かる。

もし私が今大人しくなったとしても、雄大は“携帯の動画”を消すだけだろう。


「パソコンに……あるんでしょ、う?」

「麻衣は賢いね」


絞り出すように声にした私を、嘲笑うかの様に、肯定した雄大。

だけど、それも分かっていたのか。






「次は美咲だよ……?」





どこまでも。

雄大は、私の上を行く。


大事なものが、分かっている様に。


どうして。