青空の下月夜に舞う 3


優しく抱きしめられていた筈なのに。

体をよじっても、雄大の腕の中からは抜け出せない。


「久しぶりの麻衣の匂い。それだけで俺、ここで押し倒したくなるよ」

「……!!」


言葉にゾッとする。
雄大ならやりかねない、と。

その気になれば平気でやってしまいそうだと、抜け出そうとしていた体が硬直。


「いい子だね」


そんな私に、クスクスと笑い声を漏らす雄大。


ゆっくり。

私の髪を後ろからかきあげて。
耳と首筋を出すと。


「……っ!」


ーーチュッ、と。

耳に響くリップ音。
首筋から舌を這わせ、耳をくわえ……離れた。


「ビクビクしてるよ?麻衣」


嫌だ。嫌だ。

そう思うのに、体は固まって動かない。