「ちょっと来てくれませんか?び、美舞の方が呼んできてって頼まれて……」
敬語で話す様子に、一年生かなと悟る。
祐也達かな。
この子緊張しちゃってんじゃん。
携帯を持ってないのって、こういう時が不便かもしれない。
私を呼んで来る様に頼まれたこの子。
女の子使わなくても……
でもこれは気遣いかもしれないし、ね。
有り難く受け取ろうかな。
「ありがとうございます。何処に行けば……?」
「あ、こっちです!」
私が行くと分かり、女の子の背中側に向かって、二人で歩き出す。
少し歩いた所で。
あれ……?トイレじゃないのかな。

