青空の下月夜に舞う 3

「あ」と、声を漏らした慶太郎は、意地悪な笑みを崩し、眉を下げた。


「雅也さんに、何か言われたでしょ。気使うなよ~」

「違うよ。言われたからって言うのも、ちょっとはあるけど、いつも思ってるよ。ただ口に出しただけ」

「え~。うそくさい。言わされてる言葉なら要らないよ?」


そんなんじゃないのに。
本当に思ったことなんだけどな。

ソファーから投げ出していた足を、胸元に引き寄せて、膝を抱いた。


「いつもさ、気にしてくれるじゃん?ほら、私達似てるんでしょう?」

「それなら」


私の言葉の後、口を開いたかと思うと、一度言葉を切った慶太郎は、テレビに向けていた視線を私に移して、眉を曲げたまま言い放つ。