洸夜が遺体の回収に来た道を戻って行ったので

ひとり本部に向かって歩いていた希海は……

『兎満……お前、…………』



「もし、あのまま次の言葉が…“あの男を殺したのを悔いているのか?”だったら、私は何て答えればいいのか考えてしまうな……それも長い時間をかけて……」



そんな独り言を、誰ひとり拾うことも心に留めておくことも出来ぬまま……ただ風と一緒に流れて行くのだった……