☆☆☆
『なぁ…ホク。
お願いがあるんだけど』
『何スか?』
『ホクの過去と記憶、オレにくれない?』
『……は?』
『欲しいんだよね。
ホクの記憶と過去が。
そうしたら俺が、ホクの“あの願い事”、叶えてあげるよ』
『……き…く……』
『良い条件だと思わない?
オレなら、ホクの願い事、叶えられる』
『……だけど俺は…』
渋っていたホクだけど
結局はオレにくれた。
過去も
記憶も
想いも
気持ちも
それが残酷な結果を生んだことを
オレは知らないフリをしたんだ
例えその結果が
アイツらにとって
哀しい真実だとしても