「そうだ美空。
アイツの弱点、教えてあげようか」
自動販売機の前に着いた時、きーくんが言った。
「弱点?如月の?」
「そう。
弱点って言うか、よくわからないけど」
「何なの?」
悪用するわけじゃないけど、なんか気になるな。
「でも、多分本人は気がついていないから。
オレの勝手な予想だし、多分本人に弱点かって問い詰めたら…」
「問い詰めたら?」
「……多分アイツ、傷つく」
……は?
「どういう、こと?」
「アイツ多分、独りになるの嫌いだよ」
「……どうしてそう思うの?
どうして傷つくって、思うの?」
正直、掴みどころがなくて、独りでも大丈夫そうなのに。


