「……ジュージャンでもするスか?」
夕焼け公園のベンチに座って、他愛もない話をしていると。
ずっと黙っていた如月が聞いてきた。
「ジュージャン?
良いよ、やろうか」
あたしが立ちあがると、真帆ときーくんが首を傾げた。
「ジュージャン?何それ」
「私も聞いたことないや。
美空、如月くん。説明してくれる?」
真帆ときーくんがジュージャン知らないの?
あたしと如月だけ知っていた事実に、内心首を傾げた。
「ジュージャンってジュースじゃんけんのことだよ。
負けた人が全員のジュースを奢るの」
「何それ!
聞いたことないんだけど!?」
「確かにあたしも久しぶりにやるかも。
如月、よくそんな古いの覚えているね」
「そりゃそうだよ。
如月くんって普段から古いもん」
普段から古い?
「どういうこと真帆。
如月って普段から古いの?」


