そして放課後。
きーくんと如月と一緒に教室を出て、下駄箱で真帆と待ち合わせた。
「さて。
どこから案内すれば良いかな?」
あたしはよくわからないので黙っていると。
きーくんや如月、真帆も黙ってしまった。
「……どこか行きたい場所ある?美空は」
「ど、どこだろう…?
いざ聞かれるとわからないかも…」
「キクくんは美空と幼馴染なんでしょ?
どこか良い場所ないの?」
「オレ?
…確かにいざと聞かれるとわからねぇかも」
「駄目じゃんっ!」
「……夕焼け公園」
朝からだいぶ時間が経っているのにまだ眠そうな如月が、ボソッと呟いた。
「夕焼け公園?
そこ良いんじゃない?
さすが学年トップの秀才だね!」
「10年前なら公園とかよく行っていたんじゃないかって思っただけスよ」
「ふふ、素直じゃないなぁ如月は。
じゃあ行こうか!」
真帆が先導し、歩きだす。