あたしが返事したところで、真帆が後ろを向いた。
「何の話?楽しそうじゃん!」
「そ、そう?」
「うん!
滅多に話さない如月くんも、美空相手だと話すんだね!
あ、滅多に話さないけど、キクくん相手なら話すか!
ふたり共、仲良いからね!」
「…ちょっとおたく、それは可笑しいんじゃないんスか?
キク相手にしか話さないってそれ、下手したら勘違いされるスよ?」
「ん?
それは…ホ○ってことかな?」
真帆のイタズラっ子みたいな笑顔に、きーくんが慌て始めた。
「ちょっ真帆!?
それどういう意味!?
オレは男になんて興味ないんだけど!?
てか最初に変なこと言いだしたのホクだろ!
テメェ、何言いだすんだ!」
「俺は何も言っていないスよ?
勝手に須藤が勘違いしただけスよ」
「美空、勘違いするなよ?
オレとホクはただの友達、それ以上の関係なんてないから!」
「大丈夫だよきーくん、心配しないで」
「美空はホクと違って良い子だなぁ」
「…どうせ俺は良い子じゃないスよ」
フン、とそっぽを向いた如月に、きーくんや真帆が笑いだす。
そのふたりに、あたしも気が付けば笑っていた。