「如月っ!」
呼びかけると、ハッとしたように如月はこっちを向いた。
「どうしたんスか?」
「……別に。
掃除していなかったから、しようと思って」
「ああ、それなら大丈夫スよ。
俺が全部掃除しておいたスから」
「早ッ!」
聞けなかった。
何故あんな顔をしていたのか。
「あとは机を元の位置に戻すだけスよ」
「それはさすがに手伝うよ」
「ん、どーも」
机は30近くあったけど、後ろに下げるだけだったので、すぐに終えることが出来た。
「終わったー!
じゃ、帰ろうか?」
「……転校生」
「ん?何?」
転校生って言うあだ名にも慣れたな…。


