「俺はやらないスからね。
案内役なんて面倒な係り。

大体そんなことしたって、俺はいつも通り過ごすっスから。
態度が変わるとか期待するだけ無駄だと思うスよ」




…だいぶひねくれてんなぁ如月くんは。




「ともかく自己紹介ぐらいはしてやれよ」


「面倒ス」


「あのなぁホク…」


「ところでキク。
なにゆえキクはそんなに転校生に関わるんスか?

もしかして転校生のこと好きなんスか?」




パンに齧りついたまま聞く如月くんに、きーくんは途端に顔を真っ赤に染めた。

…何でそんなに真っ赤なの!?




「み、美空はただの幼馴染だっす!」


「俺の真似するなス」


「つ、つられただけだアホ!
毎日こうしてお昼食べていれば、自然と伝染するっす!」


「風邪じゃないんスから、早く直せっス」


「う、うるせぇ!」




バクバクと勢いよくお昼ご飯であるおにぎりにかぶりつくきーくん。

ご飯粒、ついているの気がついているのかな…?