「おたくのせいで怒られたじゃないか」
「はい?
何であたしのせいなのよ」
「あんたが真面目に授業聞かないから。
強制的だけど案内役になった俺まで怒られた」
「あたしのせい!?
如月くんだって真面目に授業聞いていないじゃないの!」
「……俺のせい?
あんた、本気で言っているのか?」
「ほ、本気だよ…?」
目つきが、変わった。
…何されるか、わからない。
あたしは咄嗟に両手で頭を覆った。
「おーいキクー?
待たせたな、お昼食べよーぜ」
「おー」
身構えるあたしの横を通り過ぎ、如月くんはきーくんの所へ向かう。
…咄嗟に身構えたあたしがアホらしい。
「そういえば美空」
「きーくん!」
「その呼び名、懐かしいなやっぱり。
美空って一緒にお昼食べる奴いるのか?」
「いないよ。
友達すらいないから…」
ああ、自分で言っていて哀しくなってくる。


