「何をしているの、如月くんと西川さん。
1時間目の授業は遅刻して、
2時間目の授業は聞かないでお喋りしていたなんて。
如月くん、田中(たなか)先生に注意されるの初めてじゃないでしょう?
良い加減真面目に授業聞かないと、いくら先生の授業の成績が良くても、赤点になっちゃうわよ?
西川さん。
あなたも転校してきたばかりなんだから。
慣れないことは多いでしょうけど、真面目に授業を聞くぐらいはしっかりなさい。
前の学校でも成績は良かった、真面目な生徒なんだから」
3時間目4時間目と授業は過ぎ、今はお昼休み。
あたしと如月くんは担任に呼びだされ、怒られていた。
先生の言うように1時間目は遅刻、
2時間目は気にせず言い合いしてしまって聞いていなかったので、
さすがに3時間目4時間目は真面目に聞いた。
席は2時間目の雷を落としたオジサン先生―――田中先生の言う通り、如月くんの隣の席になった。
本人は納得していなかったみたいだけど、「今日だけ」と言うことで渋々だったけどオッケーしてもらった。
明日からあたしは、どの席になるんでしょうか…?
「これからは気を付けなさい?良いわね」
「はい……」
真面目に返事をしたのはあたしだけ。
如月くんは不満ありありな顔で、頷くだけだった。


