「そうよ…って如月くん、もしかしてまた寝ていたの?
あなたって学校に来ても寝ているしかないわよね」
「良いじゃないスか。
来ているんスから」
…この如月くんって人物は、よっぽどの問題児らしい。
堂々と寝て、堂々と授業サボっているし。
こんな人が案内役で良いのか?
「学校は来て、授業受けるのが当たり前なのよ?」
「授業内容わかりますから、問題はないスよ」
「……」
とうとう先生は黙り込んでしまった。
…負けたか、先生。
「そもそも俺より、案内役に相応しい奴いるスよ」
「え?」
「キクっスよ。
キクは転校生の幼馴染らしいスから」
「そうなの?西川さん」
聞いているだけだったのに話を振られ驚いたけど、「そうです」と頷いた。
「キクを案内役に抜擢するべきスよ。
俺なんかよりも、よっぽどお似合いスよ」
「…そうねぇ……」
お似合いって…。
変な意味に捉えないでね、先生。