「先生ー」
ノックもなしに職員室の扉を開ける如月くん。
そういえば今って授業中なんだよね。
良いのかな、職員室に入っても。
「どうしたの如月くん。
授業中のはずでしょう?」
「先生。
なにゆえ、俺の隣の席がコイツなんスか?」
転校生の女扱いの次はコイツ扱いかよ。
如月くんの中でのあたしって何なの?
「空いている場所が、如月くんの隣しかなかったのよ」
「他に空いている場所探せば良いじゃないスか。
廊下側とか空いていると思いますケド」
「西川さんは転校してきたばかりなのよ。
案内する人が必要でしょう?」
「…案内する人、スか?」
「ええ。
如月くん、あなたよ」
「俺っスか!?」
酷い驚きようだ。
ホームルームの時間、寝ていたんだもんね。
起きておけば良かったものを…。