☆美空side☆
次の日の放課後。
あたしは騒がしい教室で、教科書を鞄の中に仕舞っていた。
転校してきて数日。
女子の友達は、真帆以外にいなかった。
元々あたしは積極的な性格じゃない。
だから友達作りは大変だ。
転校してきて数日。
出来た友達は、真帆ときーくん、如月ぐらいだ。
といっても真帆は基本きーくんにベッタリだし、
きーくんはあの放課後以来、何だか話しかけにくい。
真帆が好きかなんて、聞かなければ良かった。
そういえば今日、如月が休みだ。
朝先生からホームルームの時間聞かされた。
珍しいこともあるものだ。
普段寝ているとはいえ、元気なのに。
「……美空」
「あっ…きーくん?」
教科書を仕舞い終え立ちあがろうとすると、きーくんがやってきた。
今日話したのはお昼ご飯を食べるときだけだから、少し驚いた。