赤い手を濡れている両手で包みこむ。

「アイツら……?」

「……山田達。」

「あ……っ」

「はぁ?!なんで??!」

「うっせ。関係ねぇ。」

「……バカだね……」

私なんかのために……
綺麗な手をよごすなんて。

「……そんな辛そうな顔すんな。」

「……もう、やめてね。」

「……」

「この、綺麗な手を、汚さないでね。」

「……」

「わかった?約束。」

「……わかったよ…

「はい。指切りしよ。」

「……ガキ……」

「……いいの。ほーら!」

無理やり竹内くんの小指を絡ませる。


……大きい手……



「指切りげんまん嘘ついたら針千本のーます!指切ったっ!」

「約束……っ」

ポロポロと出てくる涙。
ごめんね。
迷惑かけて。
そして、ありがとう