あーあ。


まだ慣れてない。


やっぱりもうあそこには立てなくなってる。あたし。



大切なもの、守る場所だったのに。


いつの間にか、ていうか、豪のときから、大切なもの失う場所だって思うようになった。



こんなあたしじゃ、誰も守れないから。



「ふー。」



後ろは振り向かない。

豪のことは忘れることなんてないし、戻ってきて欲しい。


でも、後悔は、失敗はどうにもならない。


だから前に進む。