翼に ―大切な敵―




奏、お前の目は俺よりたくさんの事を見てきた目をしてる。



確実に俺の前を歩ってる。



俺はお前と会って少ししか経ってねえ。

1ヶ月くらいか?


でもな、お前のその目に惚れた。



まるで、あの人みたいだ。

まあ、性別も話し方もまるで違うが。



お前が落ち着いてるのに、俺はガキみてえに冷静さを失ってる。



だから、落ち着かねえといけねえんだ。

落ち着け……



煙草の灰が落ちる。


これから、他の族の相手もしなきゃなんねえのに、俺がこんなんでどうする。




パタパタパタ




俺の後ろから走ってくる足音。


その足音に振り返ると



「祐介」