翼に ―大切な敵―





東宙也(アズマヒロヤ)。羽龍の幹部で、豪の幼馴染み。


宙也のおかげであたしはここに通えるようになった。



今、宙也も高校の先生だ。




「豪、来たよ。」



眠ったままの豪。


「今日、豪の誕生日だね。ハタチおめでと。これ、プレゼント」



今日7月1日は豪の誕生日。


「今年のプレゼントは奮発した。あたしの小遣いぶっ飛んだー。だから、大切にしてよね」


ブランドのブレスレット。



もう大人だもんね、豪。
こんぐらいじゃなきゃ怒りそうだし。



「もう、豪こんなに可愛い子に思われちゃって。妬けちゃうわお母さん」



幸さんの笑った顔は豪そっくりだ。


豪の優しい顔はお母さん似。

喧嘩の時とか真顔の時はイケメンなお父さん似。


前お父さんイケメンだな。って言ったら怒られた。


『俺の方がいいだろ』


って。

思わず笑っちゃった。何親と張り合ってるのって。


『イケメンの息子なんだから、かっこいいに決まってるじゃん。まあ、俺は……豪の方が好きだけど』



恥ずかしがりながらだったけど頑張っていった。


黙る豪の顔をのぞき込むと、顔を手で覆って耳は真っ赤だった。


『もう、お前嫌い』


『何子供みたいなこと言ってんの』


『嘘。めっちゃ惚れてる』


ボッて頭が音を立てた。


いつも豪には勝てない。

喧嘩は勝てるけど!