翼に ―大切な敵―






「護身術がどうだとか、そんなのは関係ない。」



「え?」



「俺が、俺たちがお前を守りたいと思った」





《 お前を守りたい 》



豪。

お前と同じ馬鹿がいたよここに。



あたしより喧嘩強くないくせに、嬉しいこと言ってくれる男達が。


「何笑ってんだよ」




「ありがとう、嬉しいなって思ってさ。でも………」



「でも?」




「あたしには、その気持ちがもったいないし、無駄にしちゃう」




「お前、何を背負って「隙見せんじゃねえっ」」




後ろから殴りかかってきた金髪。



あたし、抱き留められてるしよけきれ……っ



パシッ





「……先に手ぇ出したのお前だからな」




金髪の拳を握る血管の浮き出た手と、頭上から聞こえる低い声。