翼に ―大切な敵―





「祐介、助けに来てくれた感じ?」



「お前阿呆か」



呆れたように言う祐介の頬には汗が伝っていて。




「走ってきたの?」



その汗を指で拭ってあげる。



「………あぁ。」



「ごめんね。」




「本当だ」




「ねえねえ、祐介。あたしね護身術習ってたの5年くらいかな」



「?」




嘘は付いてないよ。
総長になるのに練習しないわけない。


7才から小6まで。



「だから、そんなに心配しなくていいし……っていうかなんであたし鳳龍の弱みなの?」



そう言うとあたしを自分の胸に引き寄せた。