翼に ―大切な敵―





グン



街中を歩いてると、路地の方に引っ張られた。



これが危ないってやつ?


冷静に考える。



「ふはは、簡単に見つけられたな」

「鳳龍のやつら、勘が弱いなあ」

「あー、鳳龍の奴らに危ないって言われたけど振り払ってきただけ」



ふふふ、って笑いながら男たちの会話に加わる。



男たちは目を見開き、吹き出した。



「こいつ、自分の状況分かってんの?」

「今から犯されるのによ」

「平和なもんだな」



ベタ過ぎてつまんないよ君らの考え。

まあ、つまんないとか言っちゃあいけないか。そう言うので普通の女の子泣かされちゃったりしてるんだもんね。


男の人数は6人くらいか。


「はあ。暇なんだね、君ら。」


「あ?俺らは“鬼蛇”だぞ。」



聞いたこともねえな、そんなの。


あ、でも、通学路の途中で落書きあったな。そんなような。



「ごめん、知らない」


「は!?あ、あぁ、まあ転入生だって噂だもんな」


「そうそう。だから、あんたらと関わる気はさらさらない。じゃあね」



バシッ



帰ろうとするとまた腕を掴まれる。



今日どんだけ腕引っ張られるの、あたし。