翼に ―大切な敵―





低くて地響きのように殺気の篭った声。



ナイスタイミングだよ。きみ。




「…ゆ、うすけ…さ」




バキッ


ドゴォッ



急所を確実に抑えて、そいつらを倒していく祐介。




お手並み拝見。


うん。上手い。
昔と何倍も強くなってる。


下っ端を甚振るんじゃあなく、怪我をさせるわけでもなく、一時的に動けなくなる程度に倒していく。



間違いを犯しても、仲間は仲間ってかー。



惚れ惚れするよ。



皆倒れて、両手を払う祐介。

そして、あたしを真っ直ぐに見ると近寄ってくる。



眼力半端ないけど、殺気がないのが分かるから、鼓動が早くなる。




そして、近くまで来るとバッと頭を下げた。