翼に ―大切な敵―




う。くさ。



お前ら試合終わりの野球部の足の臭いと同レベだぞこれ。



本当に気持ち悪い。





「あれー?顔色悪いよ?」


「あはは、怖がっちゃったんじゃねえのー」



喧嘩するときはいつもマスクつけてたの。



翼龍のメンバーにはベルガモットって言う柑橘系の香水つけるようにお願いしたけど、喧嘩する相手にこれ付けてくださいなんて言えないからね。



だから、祐介とかあたしにあった事ある人でも、目の辺しか見てないからどんな顔かも、男か女かも分からない。



でも、現役の頃は頭ショートカットだったよ。



「おーい、話聞いてる?」



「怖くてなんも言えないんじゃね?」



「あ、校舎裏連れてって犯しちゃう?」



「ぎゃはは」



こいつら、鳳龍の奴らだろ?
ちゃんとしろよ、祐介。




「はあ」



「口開いたかと思ったらため息かよ」



「ねえねえ、あんたらさ、鳳龍のメンバー?」



「おう、良く知ってるね。だから逆らわない方がいい………___」



「そうなんだぁ。それじゃあ祐介に言っとく。あんたの下っ端は女を強姦するような奴らなんだねって」



「な!?」


「てめえ、祐介さんのこと呼び捨てで」



あたしを囲む男たちが、よろめく。




「…そんな下っ端持った覚えはねえが?」