「わー!くましゃん!うさしゃん!かんらんしゃ!」




クマとウサギは動物だから関連性があるけど、急に観覧車が出てきてビックリした。
そう思ったら、視界に観覧車が入ってきたから、そのせいだとすぐに分かったけど。




到着したのは地元の小さな遊園地。
理人が書いた紙の最初には『遊園地』と書かれてあったから、ここのことだと思って。




大はしゃぎする日海に手を引かれながら、様々な遊具に乗って遊んだ。




メリーゴーランド、コーヒーカップ、ジェットコースター。
地元の小さな遊園地だから、そんなに乗り物はないけど、日海が楽しむには十分すぎるほどだった。




「…日海、まだ乗るの?…もう全部乗ったでしょ…」




27の私に疲れさせるには十分すぎるほど。
最後のジェットコースターには、一気にやられた。




まだ午前中だというのに、この場ですぐ寝れるってくらい疲労感を感じる。




私の意見などお構いなしなのが、子供の恐ろしさ。




「ママ!写真とりたい!」




日海が指差した方を疲れながらも顔をあげると、そこにはウサギの着ぐるみを着た人が風船を配っていた。




その着ぐるみを見た瞬間、懐かしさと思い出が一気に脳裏に浮かんでくる。