ギイイイィン


その後、直ぐに弾き合う音がして、少し離れた場所で再びぶつかりあっては弾き合う音が響く。

だが、神蘭にはその音は聞こえても姿を確認することはできなかった。


(は、速すぎて、動きが全然捉えられない!これが闘神の)


そう思った時、これまでより激しく斬り結ぶような音が近くで聞こえてくる。

それに神蘭がハッとすると、二人の姿は彼女から僅か二メートルくらいしか離れていない場所で剣を交えていた。


「・・・・・・お前の相手は、俺だ。それとも、何だ?俺より先に此奴を始末しなければならない訳でもあるのか?」

「ふん。お前こそ、只の訓練生一人を気に掛けすぎではないのか?それとも、此奴にそれだけ特別な何かがあると?」


そんな会話をしながらも、お互いが押しきろうとしている様に剣と剣が擦れ合う音がする。

その会話から隙をついて男が神蘭を狙い、その攻撃を封魔が防いでくれたのだろうと思う。

二人の力は互角なのか、拮抗状態になり、お互いが拉致があかないと思ったのか、弾き合う様にして大きく距離をとる。

次の瞬間、今度は二人が放ったエネルギーが激しくぶつかり合った。