ねえ、俺を見て



男の人が指さした方にあるのは、図書室の奥にある倉庫。

確かに、私はあそこを見て回った覚えはない。

それに、倉庫には扉がついていないから音で気づかれることもない。

なるほど。
私に気づかれずに此処にいれた理由はわかった。

けど、何故此処に?なんの用があるの?
外見からして、本を読むようには思えないし。


そんな私の心を読み取ったかのように、男の人はニヤっと笑って、

「俺も君と同じだよ」

そう言った。


「私と同じ?」

「うん、そう。覗き見してたの」


覗き見って、真田先輩のこと?

へえ、その為にわざわざ……って、



「ち、違います!!」

「わっ!急に大きい声出さないでよー、心臓に悪いでしょ」


少し顔を顰めて私を見る男の人は、本当に驚いたみたいで、心臓に手を置いている。

「す、すいません」

「ん。以後気をつけるように」

「はい、そうします」


って、なんかこの人のペースに飲まれてるような…