ー災いの白、とは以前隣国、リデゥス連合国王帝ギルナンド・フェデラヌスの孫にあたるハーデスが今まで幸せに暮らしてきた民に大虐殺を行った。

ハーデスの容姿は、真っ白過ぎる肌、髪に、真紅の双眼を持っていたと言われる。
それから、リデゥス連合国では次々と真っ白過ぎる肌や真紅の双眼を持つ子供が急増し、そして次々と問題とされる行動、破壊行為が続き、この事件を起こした容姿から、「災いの白」と呼ばれるようになった。

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ジルバードの発言に続き、助産婦、看護婦たちがどよめき、そして女皇サクエリーヌ・ヴァレンティアが涙した。

「あぁ、なんという事……まさか、この国も廃れてしまうのでしょうか……」
皆が、悲しみと恐怖に内震える頃には、白銀が降る真冬に、紅く丸い太陽が陽を山陰に落とした時であった。

時、エンプトラ歴964年、2月11日。