五年生の一学期の終業式 学校から帰ったら家には何もなくて 唖然と立ち尽くす俺のもとに来たのは知らない男 「その顔なら将来稼げそうだな」 ニヤリと笑ったその男の顔は今でも覚えてる でも、その男に連れて行かれそうになる俺の手を掴んでくれたのが祖父母だった 「賢人、私たちと一緒に暮らそう」 その言葉に俺は初めて小学生に戻れた 祖父母に抱きつき思いっきり泣いた