『沙喜…。』

『ままぁ。まま、死んじゃうの? ねえ、まま。』

沙喜が泣きはじめた。まだ5歳だから、無理もない。

『沙喜はままの宝物。』

『沙喜。お父さんやお姉ちゃん達の言うこと良く聞いて、姉妹仲良くね。ままからのお願い…。』


『わかった!まま!!』

『うん。良かった。沙喜、大好きだよ。』

お母さんが沙喜の手を握った。

そして、手を離すと、沙喜がお母さんに抱きついて『沙喜も大好きだよ!!まま!』と。