青い春の真ん中で

「ちょっとぉ、私達のこと忘れてない?」

沙由奈の声で瀬戸くんと私はパッと離れた。

微妙な距離感の中、瀬戸くんが首の後ろに手を当てて私を見た。

「今日、一緒に帰ろ?部活あるけど…待てる?」


恥ずかしそうにしてる瀬戸くんを見て、


「うん!待ってる」


とびきりの笑顔で答えた。


瀬戸くんが教室へ戻って行った後…


「おめでとう!良かったぁ」


4人でギュウっと抱きしめ合って、ジャンプして喜び合った。


「もう、びっくりだよ。想像以上だよ」


興奮する3人。

涙する私…


「でも、でも…こ、怖かったぁ」


手首の跡が生々しく残っている。


「痛そうだよ、大丈夫?跡になってるし」


跡を見て、みんな鳥肌…


「怖いね、ああいうのはダメだね。自分の気持ちしか見えてない…」


真紗希が呟いた。