ギーーーー
不気味な音をたてていきなり扉が開いた
え、なに、どうしよう!
あたふたとしていると
コツッ、コツッ、コツッ、
誰かが扉の向こうからこちらに向かってくる
中から現れたのは
背の高い50歳ぐらいの男性
黒いタキシードを身にまとい
整えられた髪型は真っ白で銀色に光っている
目が細くほとんど表情がよく読み取れない
背筋が伸びていて"執事"という言葉がいかにも似合いそうだ
「こちらへ」
意味がわからないが、外にいるより安全だと思い陽南はおそるおそる中入った
「ついてきてください」
「あ、はい…」
