見たことのないところにまでいつの間にか来てしまっていた


暗い路地の裏を歩き回っていると


「あ!見つけた」


猫を抱きかかえ、ネックレスを取り返した


「まったく、世話がかかる、猫だ……」


陽南は息をするのを忘れていた


「え、何処よ…ここは…」


陽南が目にしたのはさっきの路地とは全く見覚えのない場所


場所というより、


森の中