僕たちの朝日


会場に着くと、席を確保したあとご飯を取りにいった。お互い自分のものをとり、席に戻ろうとすると後ろから彼女が僕の名前を呼んだ。

「私たちの席に子供が座っちゃったみたいだから、ちょっとここで待ってて。」

私が行ってくる、ということだったが、なぜかそれが気に入らなかった。いや彼女は子供嫌いな僕に気を使ったのだ。でも彼女一人では行かせたくなかった。

「待って、僕も一緒に行くよ。」

「そう、わかったわ。」

何か変化に気づいたらしい彼女は微笑みながら言い、一緒に席へ近づいた。