グラウンドで練習している長岡くんに。
「とりあえず長岡には負けないから」
ん?
あれ?
長岡くん?
もしかして先生、なんか勘違いしてる?
この写真、見切れてるけど光の背中が写っているじゃん。
いやそれ以前に…
「恋愛はしないつもりなんで」
「あいつのお守りが優先か」
「お守りとか言わないで下さい」
「いや。お前はすごいよ。でもそろそろ…」
その続きに耳を傾けた時、ガラッと扉が開いた。
その突然開いた扉の方を向くとそこには眉間にシワを寄せた難しい顔の光がいる。
「お。幼馴染み登場」
「どうしたの?」
先生が私の代わりに光に寄ると、光は予め用意していた紙をピラッと出した。
『俺にも英語教えて下さい』
「水城は優秀だから補習なんて必要ねーだろ」
『予備校の先生より新山先生の方が分かりやすいから』
「お…おぉ!!青柳、見てみろ!やはり俺様の授業は予備校の講師より分かりやすいらしいぞ!水城が証明してくれた!」
「へー」
人それぞれだと思うけど。


